疲れが残る日にデッドリフトは重くする?軽くする?回復スコアで決める目安
デッドリフトは下背部・お尻・脚を鍛える代表的な種目です。回復スコアが平常なら高重量、低い日は軽い重量や別の種目に替えるのが目安です。
回復スコアがいつもの範囲で体も軽いなら、高重量のデッドリフトに挑んでよい日です。はっきり低い日は、動き自体は続けつつ重量を落とすか、体への負担が小さいバリエーションに替えるか、重い日を別の日に移しましょう。デッドリフトは下背部・臀部・脚部を鍛える代表的なウエイトトレーニングの種目で、パワーリフティング競技の3種目の1つです。 全身の大きな筋肉を一度に使うぶん、調子のよい日には応えてくれ、疲れた日には負担が大きく返ってきます。
デッドリフトはなぜきついのか
主に鍛えられるのは広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋、大臀筋、ハムストリングスです。 大臀筋を主なターゲットとする見方もあり、構えの段階では腰の筋肉が等尺性に収縮して背骨を安定させると説明されています。 これだけ多くの大きな筋肉と体幹が高重量のもとで同時に働くので、腕の種目や軽いジョギングより深い疲れが残りやすいのです。
重い重量を扱う引く種目なので、かなり熟達した人が筋力強化や筋肥大を狙う場合にはリストストラップが必要になるとされています。ただしパワーリフティングの公式試合では使用が禁止されており、炭酸マグネシウムは使うことができます。
基本の動き方
バーベル・デッドリフトでは、足を肩幅と腰幅の中間くらいに開き、床に置いたバーベルを肩幅より少し広く握ります。膝を曲げ、背筋を伸ばし、正面を見ます。 腰を前に突き出すようなイメージで上体を起こし、上体が床と垂直になったら膝と股関節を曲げて元の姿勢に戻ります。
肩甲骨はスタートで開き、上体を起こすのに合わせて寄せ、下ろすときにまた開いていくのがポイントです。 正しいフォームを身につけるのが難しい種目なので、トレーナーなどの指導を受けることが望ましいとされています。
けがにつながりやすい崩れ方
肩が前に丸まると、背骨を支える背中の筋肉が働かなくなります。 バーが体から離れすぎると、背中が丸まったり重心がつま先に移ったりして、使う筋肉が変わり、けがのリスクが高まります。 また、膝を深く曲げすぎてスクワットのようになると、股関節で折りたたむ種目としての意味が薄れてしまいます。
疲れている日は、こうした崩れが起こりやすくなります。体幹にしっかり力を入れる、バーを体に近づけておく、背中の形を保つ、といった基本が守りにくくなるからです。回復スコアが低い日に重量を下げるべき一番の理由はここにあります。
その日の状態に合わせたバリエーション
スモウ・デッドリフトは足幅を広くしたデッドリフトで、主にパワーリフティングの選手が好んで行います。動作範囲が短くなるぶん、下半身の筋力が強い人は高重量を扱いやすくなり、けが防止のため膝と爪先の向きは必ずそろえます。 ルーマニアン・デッドリフトは膝を少しゆるめ、胸を張った状態でお尻を後ろに突き出す動きで、大臀筋やハムストリングスがターゲットです。
ダンベル・デッドリフトは扱える重量が減るものの、バーベルより肩甲骨を寄せやすいとされます。 六角形のバーを使うトラップバー・デッドリフトは、一般に腰への負担が小さいと説明されています。
バーをセーフティバーの上に置いて始めるトップサイド・デッドリフトという方法もあります。通常のデッドリフトはプレートの直径によって動作範囲が変わり、上半身への負荷も弱くなりやすいため、僧帽筋や広背筋を鍛えたい場合には向かないとされています。 床から引くより可動域が短くなるので、背中を中心に鍛えたい日の選択肢になります。
回復スコアと組み合わせると、こんな使い分けができます。好調な日は通常のバーベルやスモウで重く。普通の日はトラップバーやルーマニアンを楽な重量で。はっきり低い日は、ごく軽い重量でフォーム確認だけにするか、思い切ってデッドリフトを休みます。
バーの握り方と競技のルール
握り方は主に三つあります。両手とも順手で握るオーバーハンドは摩擦が最も小さく、指が開いてバーが転がると握りが負けやすくなります。 片手を順手、もう片手を逆手にするミックスグリップは高重量でもバーを安定させやすく、親指を他の指で押さえ込むフックグリップは摩擦を増やせます。 パワーリフターは重いセットになるとオーバーハンドからミックスグリップに切り替えることが多く、ストロングマンの選手の多くはストラップを使ってオーバーハンドで引きます。
競技によって決まりも違います。スモウの足幅はパワーリフティングでは認められていますが、ストロングマンでは通常の足幅しか認められていません。 下ろす動作も、パワーリフティングでは股関節と膝を曲げてコントロールしながら下ろすのに対し、ストロングマンではコントロールして下ろすことは必須ではないとされます。 普段のトレーニングでは、重さに関係なく最後までバーをコントロールして下ろす習慣をつけておくと、疲れている日でもフォームが崩れにくくなります。
回復スコアと高重量の日の決め方
回復スコアは、夜間の心拍数、心拍変動、睡眠をまとめて、その朝の体の準備具合を示します。高重量のデッドリフトはまさにこれらの仕組みに大きな負担をかけるので、スコアが平常の範囲にある日に一番重いセットを置くのが理にかなっています。
長い目で見ても理由があります。オーバートレーニングは、激しい運動から回復する体の能力を超えたときに起こる慢性疲労で、十分な休息後も朝の安静時心拍数が高いままであることや、心拍変動の減少、持続的な筋肉痛、けがの増加などが兆候として挙げられています。 スコアが何日も低く、腰や脚の重さが抜けないときは、高重量から一歩引くよいタイミングです。
安全のために
まずは軽い重量でフォームを覚え、できれば指導者に確認してもらいましょう。特に腰に鋭い痛みが出たらすぐに中止します。腰や股関節、膝に不安がある人、血圧が高い人、持病がある人は、高重量を扱う前に医師や理学療法士に相談してください。回復スコアはその日の強さを選ぶための一般的な情報であり、診断ではありません。
この記事は一般的な健康情報であり、医学的な診断や治療に代わるものではありません。体調に不安があれば医療専門家にご相談ください。