疲れが抜けない日のサイクリング、ゆっくり漕ぐなら回復の助けになる?

自転車は着地の衝撃がない運動なので、回復が低い日の軽いサイクリングは選びやすい選択肢です。ただし強度を上げすぎないことが条件です。

回復スコアが低い日でも、ゆっくりしたサイクリングなら体を動かす選択肢として十分に使えます。自転車は走るときのような着地の衝撃がなく、関節への負担が小さいからです。ただし条件があります。坂道を攻めたり、仲間と競り合ったり、インターバルを入れたりすれば、疲れている体にはやはり大きな負担になります。大切なのは、その朝の回復スコアに合わせて「どんな乗り方をするか」を選ぶことです。

サイクリングにはいろいろな楽しみ方がある

日本語のサイクリングは、主に遠乗りなどのレクリエーションや、競技以外のスポーツとしての自転車利用を指します。 身近な場所まで散歩のように走るポタリング、整備された道を軽快に走るファストラン、宿に泊まりながら数日かけて旅をするツーリングなど、形態もさまざまです。

この幅の広さが、コンディション管理にはとても役立ちます。調子の良い日はファストランでしっかり心肺に刺激を入れ、回復が低い日はポタリングのように景色を楽しみながらゆっくり走る。同じ自転車でも、乗り方しだいで練習にも休養にもなります。

自転車が体にやさしい理由

座って漕ぐサイクリングは、水泳と同じように体重がかかりにくい運動です。 そのため固定式の自転車は、脚のけがのリハビリによく使われ、膝のリハビリでは靭帯への負担を抑えながら太ももの前の筋肉を鍛える目的で取り入れられています。

健康な人にとっても、この性質は「完全休養」と「通常の練習」のあいだをつなぐ橋になります。脚に血液を巡らせ、軽い有酸素運動をし、外の空気を吸う。それでいて、ランニングのような繰り返しの着地衝撃はありません。一方で、座って漕ぐ運動は骨密度を高める働きは小さいとされているので、ほかの運動と組み合わせた一週間の中で使うのが理想です。

有酸素運動としてのサイクリング

フィジカルトレーニングは大きく三つに分けられ、サイクリングはウォーキングや軽いジョギング、水泳と並んで、主に心肺機能を高める有酸素運動の例に挙げられています。 フィジカルトレーニングは適正な体重の維持や骨と筋肉の強度、関節の柔軟性を高めることにつながり、精神的な健康にもよい影響があるとされています。

また日本では、第二次世界大戦後の1950年代頃から、サイクリングが野外での健康的なスポーツとして認識され始め、各地に同好クラブがつくられるようになりました。 移動手段としても使えるので、通勤や買い物のついでに体を動かせるのも魅力です。

衝撃が少なくても負担はたまる

衝撃が少ないからといって、負担がないわけではありません。自転車に乗る人を対象にした調査では、大多数が少なくとも一度は使いすぎによるけがを経験しており、首と膝が特に多かったと報告されています。 原因として挙げられているのは、サドルを中心とした自転車の調整不足、シーズン初めに坂や距離を増やしすぎること、重すぎるギアを選ぶことなどです。

サドルの高さは膝に直結します。高すぎると膝の裏側に、低すぎると膝の前側に痛みが出ることがあります。 回復が低い日はこうした小さな違和感に気づきやすいので、軽いギアで、くるくると楽に回すことを意識しましょう。

回復スコアで乗り方を決める

回復スコアは、夜間の心拍数や心拍変動、睡眠をまとめて、その朝の体の落ち着き具合を示します。サイクリングでは「乗るか乗らないか」より、「どんな乗り方をするか」を決めるのに役立ちます。

スコアがいつもの範囲なら、インターバルや坂の多いロングライドなど、予定していたきつい練習をして構いません。自分の平常値よりはっきり低い日が続くなら、体は練習の疲れや睡眠不足、出張、ストレス、風邪のひき始めなどにまだ対応している最中です。その日は平坦な道を短く、会話ができるくらいの強さで走りましょう。のどの痛みや熱っぽさ、いつもと違う痛みがあるなら、自転車に乗らずに休むのが賢明です。

ゆっくり漕ぐためのコツ

回復のためのライドでありがちな失敗は、気づかないうちにペースが上がってしまうことです。平坦なコースか室内のローラー台を選び、軽いギアで回し、走る時間を出発前に決めておきます。速い仲間と一緒に走るのは避け、いつも全力で踏んでしまう区間も今日は通らないようにします。

室内のローラー台は、こういう日にとても便利です。坂も信号もなく、向かい風もないので、強度を自分で完全にコントロールできます。短い時間でも、終わったあとに脚が軽く感じられれば十分です。

一週間の中でのサイクリングの置き方

一週間の練習を組むときは、きつめのライドを一、二回、長めの持久ライドを一回、残りは楽な日にして、少なくとも一日は自転車に乗らない日をつくるのが基本です。きつい日は回復スコアの良い朝に置き、スコアが低ければ楽な日と入れ替えます。距離や坂の量は少しずつ増やし、体が慣れる時間を確保しましょう。

長時間同じ姿勢で乗ると首や背中に負担がかかるので、楽な日にはお尻まわりや背中、体幹のストレッチや筋力トレーニングを少し加えるとバランスがよくなります。よく乗る人は、専門店で自転車のポジションを合わせてもらうのも一つの方法です。数字と体感を組み合わせて調整していけば、無理なく走行距離を伸ばしていけます。

痛みが続くときは専門家へ

ふつうの練習疲れは、楽な日を挟めば抜けていきます。鋭い痛み、片側だけの痛み、何度もぶり返す痛み、しびれをともなう痛みは別物です。関節の痛みやしびれは使いすぎの早いサインとされています。 こうした症状があるときは無理をせず、医師や理学療法士に相談し、必要ならサドルやポジションを専門店で見てもらいましょう。回復スコアは今日の強さを選ぶための一般的な情報であり、診断ではありません。

調子の良い日にしっかり走り、回復が低い日はポタリングのようにのんびり走る。この切り替えができるようになると、サイクリングは長く楽しめる趣味であり、体を整える道具にもなります。

この記事は一般的な健康情報であり、医学的な診断や治療に代わるものではありません。体調に不安があれば医療専門家にご相談ください。

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